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実績紹介

WORKS

UPBで広がる「きぼう」船内利用

概要

  • 設置場所:国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟 船内実験室キャビンエリア
  • 用途:4Kリモートカメラ、イーサネットハブ、USB機器などへの電力供給
  • 入力:「きぼう」船内の28V直流電源
  • 出力:12VDC、5VDC、USB Power Delivery(USB PD)
  • 弊社担当範囲:電気・構造・熱設計、製造、検査・試験
  • 開発・製作期間:2024年(1号機)、2025年(2号機)

開発内容

UPB(Utility Power Box)は、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟の船内で、マルチメディア機器や利用者の持ち込む機器へ電力を供給するための共通電源装置です。「きぼう」の28V直流電源を受け、用途に合わせて12V、5VおよびUSB Power Delivery規格の電力へ変換します。

これにより、4Kリモートカメラやイーサネットハブなどの常設機器に加え、商業利用を含む「きぼう」船内利用者のUSB機器を、個別の電源変換器を用意することなくキャビンエリアで使用しやすくなります。各出力はスイッチで個別に操作でき、状態表示と保護機能を備えています。

株式会社ウェルリサーチは、UPBの開発・製作において、限られた搭載空間と電力条件に対応しながら、有人宇宙施設で求められる安全性、電磁適合性、熱環境、クルー操作性を考慮した設計と検証に取り組みました。

主な開発内容は次のとおりです。

  • 28V入力を12V、5V、USB PDへ変換・分配する電源制御回路の設計
  • 出力系統ごとのスイッチ、状態表示、限流・遮断などの保護機能の実装
  • 冷却ファンとサーモスタットを用いたキャビンエアによる熱制御設計
  • ベルクロ固定、コネクタカバー、スイッチカバー、ケーブル保持を含むクルー操作・安全設計
  • 発火・火炎伝搬、オフガス、感電、表面温度、鋭利端部など有人安全要求への対応
  • EMC、振動、温度、機能・性能、インタフェースなどの各種試験による設計妥当性の確認
  • 部品・材料管理、製造・検査、コンフィギュレーション管理および出荷前審査への対応

UPBで広がる「きぼう」船内利用

UPBは、宇宙向けの丸形コネクタを用いる12V・5V出力に加え、地上で広く普及しているUSB Type-C/USB PDに対応しています。宇宙ステーション側の電源と利用機器の間をつなぎ、機器ごとに異なる電圧を安全に供給することで、「きぼう」船内の撮影・通信環境と利用サービスの拡張を支えます。

また、民生品を活用して開発期間とコストを抑えつつ、有人宇宙システムの安全要求を満たすため、材料、部品、熱、電磁適合性、操作性を総合的に評価しました。こうした設計・検証の知見は、今後の「きぼう」利用の多様化や、軌道上サービスを支える共通機器の開発に活用できます。

関連情報

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