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実績紹介

WORKS

宇宙で展開する軽量パネル「DELIGHT」の開発

概要

  • 打上げ日:2025年10月26日
  • 打上げ機:H3ロケット7号機/新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)
  • 実証時期:2026年3~5月
  • 実証場所:HTV-X1号機(ISS離脱後の技術実証ミッションフェーズ)
  • ミッション:展開型軽量パネルの展開挙動・構造特性計測、軽量平面アンテナの受信レベル計測
  • 弊社担当範囲:システム設計、構造・電気・熱制御・ソフトウェア設計、製造・試験、HTV-X搭載支援、軌道上運用
  • 開発期間:2019年~2025年
射場での組み立ての様子

開発内容

DELIGHT(DEployable LIGHtweight planar antenna Technology demonstration)は、将来の宇宙太陽光発電システム(SSPS)や大型衛星アンテナなど、数百mから数km級の大型宇宙構造物の構築に必要な技術を実証するミッションです。HTV-X1号機を軌道上プラットフォームとして利用し、新しいパネル展開・結合機構を備えた展開型軽量パネルを宇宙空間で展開しました。

展開型軽量パネルは、1m角のパネル4枚を1列として2列、合計8枚で構成され、展開後は約4.0m×2.2mの平面構造となります。展開中の挙動と展開後の構造特性を計測するとともに、パネルの一部に搭載した軽量平面アンテナで地上局からの電波を受信し、受信レベルを計測しました。また、次世代宇宙用太陽電池セル実証装置(SDX)も搭載されました。

株式会社ウェルリサーチは、DELIGHTのシステム開発において、システム設計からフライト品の製造・試験、射場でのHTV-X搭載支援、軌道上運用まで一貫して取り組みました。打上げ時の振動・荷重、軌道上の熱環境、限られた電力・通信リソース、展開機構の確実な作動など、宇宙機搭載システムに求められる安全性・信頼性を考慮して設計・検証を進めました。

主な開発内容は次のとおりです。

  • HTV-X、展開型軽量パネル(DLP)、軽量平面アンテナ(LPA)、次世代宇宙用太陽電池セル実証装置(SDX)を統合するシステム設計
  • パネルの保持・解放、2列の順次展開、パネル同士の接合・結合を実現する構造・機構設計
  • 打上げ荷重と展開後の構造特性を考慮した強度・剛性・振動解析および機械インタフェース設計
  • HTV-Xからの電力受電、機器の電源・ヒータ制御、センサ・カメラ・アクチュエータを統合する電気設計
  • HTV-XおよびDELIGHT内部の通信、コマンド処理、テレメトリ・実験データ保存を担うソフトウェア開発
  • ヒータ、MLI、表面処理、断熱・放熱設計を組み合わせた熱制御設計と軌道上温度解析
  • 機能・性能、インタフェース、振動、熱真空などの試験による設計妥当性の確認
  • 射場でのHTV-X1号機への搭載支援、打上げ後の健全性確認、パネル展開を含む軌道上運用
地上展開試験の様子

軌道上実証と成果

HTV-X1号機は2025年10月26日にH3ロケット7号機で打ち上げられました。ISSへの物資補給を終えた後、技術実証ミッションフェーズへ移行し、2026年3月にDELIGHTの展開運用が実施されました。2列の展開型軽量パネルは設計どおりの形状に展開し、展開挙動と構造特性のデータを取得しました。

軽量平面アンテナでは地上局からの電波を受信してアンテナ性能を確認し、SDXでは次世代宇宙用太陽電池の軌道上性能や放射線劣化に関するデータを取得しました。今回得られた知見は、大型・軽量な衛星アンテナ、通信、電波天文、災害監視、宇宙太陽光発電システムなど、将来の大型宇宙構造物の実現に向けた技術発展への活用が期待されます。

DELIGHT搭載の360°カメラで撮影されたパネル展開後の様子。画像提供:JAXA

関連プレスリリース/リンク

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